
「幼稚園はお母さま方にとっても第二の学校でしたね。」
このフレーズどこかで聞いたことありませんか?
そうです、ドラマ「マザーゲーム」最終回、卒園式のシーンで園長先生が母親たちに向けて言った言葉です。
園長先生の言葉に、母親役の皆さんが涙していましたね。
わたしも目頭熱くして見ていました。
この言葉どおり、娘の通っている幼稚園は、私にとってかけがえのない第二の学校だと思っています。
もちろん主役はまぎれもない子供たちです。
それでも、私たち親も一緒に考え、学び、時には問題を解決するようなことだってありますよね。
同じ年の子どもを持つ母親同士、悩みを分かち合ったり、時には愚痴を言ってみたり、励ましあったり、ママたちの人間関係が形成されているなと感じます。
振り返ってみれば、会社を退職して専業主婦となり、住み慣れない土地での2歳差育児に翻弄される日々でした。
上の子が幼稚園に入園するまで、ずっと母子3人一緒でした。
下の子を抱っこしながら、上の子をベビーカーに乗せて散歩した日々。
気づけば、家族以外の誰とも会話しない日もありました。
まだ幼かった子供の当然の欲求にすら、イライラすることもよくありました。
もちろん、当時も子育て中のママたちと交流はもっていました。
公園で一緒に遊んだり、子育て広場で顔を合わせて、育児の悩みを聞いてもらったり。
お互いの家に行き来きする関係のママ友もいました。
わたしが出会ったママ友たちは、よく言われるような面倒な人たちではありませんでした。
人と関わり合うことは私にとって必要なことだったので、とても有難い存在でした。
3歳になると、プレ幼稚園・親子教室などが始まりますね。
わたしは親子教室に週2回通っていたので、生活にリズムもできて親子ともに楽しかったのを今でも覚えています。
そして現在、娘が幼稚園に通うようになって感じたのは、わたしだけのコミニティができたということ。
わたしだけの、と言ってしまうと語弊があるかもしれませんね。
子どもありきの、母という立場でのコミニティですね。
それでも、家族以外で毎日顔を合わせてお話しする場所というのは、学校・会社を経て、本当にしばらくぶりのことだったのです。
娘はバス通園ではなく、わたしが毎日朝夕に送り迎えをしています。
毎日顔を合わせて他愛もないことをお話しするだけでも、わたしにとってはかけがえのない居場所になりました。
誤解のないように言っておくと、学生時代のような関係ではありませんよ。
皆さん妻であり母であり、仕事を持ってる方もいますから、べったりな関係ではありません。
私だって、挨拶もそこそこにササッと帰ることだってよくあること。
それでも親睦会や行事への参加・手伝いを通して、母親同士協力することも増えていきました。
子供たちが仲良くなるにつれ、幼稚園以外で遊ぶことも多いです。
もちろん、同じ母親という立場でありながら、学校や会社と同じで色んな人がいますよね。
考え方も様々ですから、気の合う人合わない人がいるのも当然でしょう。
最低限の関わりを軸にして、気の合う人と交流すればいいのだと思いますよ。
それに子どもが仲良しだから、母親と仲良くできるとは限らないです。
我が家の場合は、わたしが気が合いそうだなと思うママさんの子どもと娘が親しくなる傾向があるのですけれど。
そもそもあまり嫌だと感じる方がいないのもあります。
笑顔で接すれば、相手も笑顔で返してくれますね。
もちろん、このような関係は一時のものなのかもしれません。
子供たちが成長していく中で、家庭環境も変化し、同じ人間関係を維持することはきっと難しいでしょう。
それでも、同じ時間をともに過ごし仲間のような気持ちで育児に向かい合ったことは、私の中に思い出としてはっきり残ると思います。
かつて通った学校の仲間たちを思い出すように。
そして小学校に入ったら、良くも悪くもこんな密な人間関係がつくられることはないでしょう。
もしかしたら、第二の学校であり最後の学校になるのかな?なんて思っています。
以前の私のように、子どもとの生活で少し孤独を感じているママがいるのであれば、
幼稚園はママにとっても実りある場所になるよと伝えたい。
ママ友付き合いが煩わしそうと感じている人には、気楽に付き合えばいいよと伝えたい。
そう思って書いています。
子どもの笑顔はまず母の笑顔から、ですよね。