
娘を連れて子育て広場にでかけたときのこと。
その子育て広場は毎週決まったメンバーが集まって、親子一緒に自由遊びをするというものでした。
メンバーの中に、いつもお子さんを注意しているママさんがいました。
お友達のおもちゃで一緒に遊んだだけで、お友達が遊んでいるんだからダメでしょ。
次々夢中になって遊ぶと、これ片づけなさい、片づけないと遊んじゃいけません。
おやつの時間には、言うこと聞かない子にお母さんおやつはあげません。
・・・と言った具合に、あれダメこれダメ、これしなさい、あれしなさいと。
広場の間、そのママさんの注意がずーっと続いているわけです。
そのお子さんはというと、2歳になったばかりの男の子。
少し落ち着きがないかなといった印象で、たまに癇癪も起こしていたので、ママもきっと子育てに苦労しているのかもしれません。
子どもは人それぞれ個性も性格も違うので、他人であるわたしがどうこう言うのは間違っているんだとは思います。
でもね、もう少し認めてあげればいいのになって思いました。
何やってもあれダメこれダメ、もうあなたは!って年中言われていたら、嫌になっちゃうんじゃないかな。
もちろんしつけは必要だと思うし、危ないことや他人に迷惑かけるようなことがあれば、注意するのは親として当然です。
それでも、子どものありのままを受け止める、気持ちをわかってあげることって大事なことだと思うんですね。
だってね、
お友達が楽しそうに遊んでいたら、自分だってやりたいじゃないですか。
片づけてから次のおもちゃで遊ぶのが理想だけど、楽しすぎて忘れちゃうことだってあるじゃないですか。
そうだよね、遊びたかったんだよねって、まずは子どもの気持ちを受けとめてほしい。
注意ばかり否定ばかりされていたら、自分を肯定することができない子になってしまうんじゃないかと心配でなりません。
もちろんわかってます、人様の子育てをとやかく言う資格など私にはありません。
かくいうわたしも子どもにガミガミ怒ること、多いにありますから。
私はあまり育児書は読まないのですが、唯一、心の支えにしている本があります。
大変有名な本なので、ご存知の方も多いと思います。
Amazonの商品説明から抜粋させていただくと、
著者は30年以上、子どもの臨床に携わってきた。
さらに診察室だけではなく、保育園や幼稚園、学校、児童相談所、養護施設、家庭裁判所などさまざまな場所で数多くの子どもや親に出会ってきた。
育児不安を持つ母親はますます増加し、近年問題になっている過干渉や放置、虐待など、社会のゆがみは、そのまま子育てに影響している。
著者は、子どものありのままを受け止めることが大切だと強調する。
十分な受容や承認を受けた子どもは、安心して社会に出ることができる。
子どもにとって、最大のサポーターであり、理解者であるのが親なのだ、と。
育児の喜びは、子どもに期待できる喜び、子どもを幸せにできる喜びの二つあると著者はいう。
そして、子どもの笑顔や喜ぶ姿に、自分自身が喜べる親であってほしいと願う。
自分が望んだとおりに子どもが育つ姿を見て、満足する。
そういう「条件つきの愛」ではなく、無条件に子どもを愛することの大切さは、きっとだれでもわかっていることなのだろう。
佐々木正美先生の講演会にも行ったことがあるのですが、ご本人はとても柔らかい話し方をされる温かな人柄。
文体も母親であるわたしに語りかけるような、優しい語り口調で読みやすい。
決して〇〇すべきではない、のように育児をがんばるお母さんたちを責め立てるような文章でないので、読んでて気が楽になると思う。
何より乳幼児期の子育てを、子どもと一緒に楽しめるようになる本だと思っています。
特にわたしがこの本から学んだことを挙げるとしたら(本当はもっとあるけど)
- 乳幼児期は人間の基礎をつくる。基礎のやり直しはきかない。
- 子どものありのままを認めること、欲求を満たしてあげることの大切さ。
- 人を信頼する気持ちが自立心を育てるということ。
- 幼児期の遊びの大切さ、友達みんなで育ちあうという意識。
幼稚園選びも 佐々木先生の本に背中を押していただきましたね。
もし子育てに悩んでいたり、疲れているママがいたら、ぜひ読んでほしい。
わたしはこの本に出会えて、自分の子育てに自信が持てたし、横道にそれそうになったら立て直すことができるようになりましたよ。
ご高齢にもかかわらず、精力的に講演会などで活躍されている佐々木先生のご健康を心よりお祈りしています。
以下のサイトで簡単なコラムが読めるので、よかったらのぞいてみてくださいね。
MIND-子どもの心を育てるために 佐々木正美 子どもへのまなざし